不動産を売るのであれば、できるだけ「高く売りたい」と誰しもが思いますよね。この記事では、不動産を高く売るために必要なコツをわかりやすく解説します。
- 不動産を高く売るためには「優秀な不動産会社の担当者」を選ぶ必要がある
- 自分の不動産の適正価格を知っておくことで安く買い叩かれなくなる
- 不動産のアピールポイントを知っておくことで査定額が高くなる可能性あり
- 不動産価格をチェックして売り時を探るのも「高く売るためのポイント」
不動産を高く売るためのコツは5つ!最も重要なのは不動産会社選び?
不動産を高く売るためのコツは以下の5点です。
【不動産を高く売るためのコツ】
- 仲介を依頼する不動産会社と担当者選び
- 不動産の適正価格を知る
- 不動産のアピールポイントをまとめておく
- 該当エリアの不動産価格をウォッチする
- 不動産の清掃・修繕をできる範囲で行う
特に重要なのが、不動産会社&担当者選びです。あなたの不動産の魅力を最大限伝えられるか、うまく売り込めるかどうかは、担当者の腕にかかっていますからね。
それでは、それぞれのコツについて「具体的にどうすれば高く売れるのか」を交えながら解説します。
どの不動産会社に依頼するかが不動産を高く売るために最も重要!
あなたが売ろうとしている不動産が高く売れるかどうかを左右するのが「不動産会社選び」です。なぜなら、不動産を買主に売り込むのは不動産会社の担当者だからです。
極端な話、魅力あふれる不動産であっても、仲介担当者の腕が良くなく、販売戦略もあいまいだと、本来売れるはずの値段で売れなかったり、売却まで時間がかかってしまうリスクがあります。
逆に、優秀な担当者と不動産売却を進められれば、希望価格で早く売れる可能性が高くなりますよね。
では、不動産会社・担当者を選ぶ際にはどんなところをチェックすれば良いのでしょうか。
不動産会社選び・担当者選びのチェックポイント
不動産会社選びのチェックポイントは以下の通り。
チェック項目 | 判断ポイント |
---|---|
販売実績 | 類似物件の売却実績は豊富か |
広告手法 | 売り込み方のバリエーションは豊富か |
見込み客数 | 見込み顧客がいる状況かどうか |
査定 | 査定根拠が明確か |
店舗数・店舗の所在地 | 売ろうとしている不動産周辺の知識が豊富かどうか |
また、担当者が優秀かどうか見極める際には以下のポイントをチェックしておくことをおすすめします。
チェック項目 | 判断ポイント |
---|---|
連絡頻度・速度 | 質問への返信が早いか、的を得た回答をしているか |
販売戦略 | 販売戦略がしっかりと練られているか、現実性・再現性はあるか |
人柄 | 横柄な態度ではないか、逆に消極的すぎないか |
利益に対する考え方 | 売主ファーストで考えてくれているか |
リスク説明の有無 | メリットだけでなくリスクも伝えてくれるかどうか |
初めての不動産売却では、不動産会社の雰囲気に飲まれてしまい、言いたいことを伝えられないケースもあると思います。
しかし、あなたの大切な不動産を任せる会社を決めるわけですから、しっかりと「こちらも見極める側にいる」という意識を持つことがポイントです。
不動産の適正価格を調べておく|売却価格を高く設定しすぎるのはNG
不動産売却の値段は「高ければいい」というわけではありません。あくまで「適正価格の範囲内で最高値」で売ることが目標です。
NG例:適正価格が3000万円程度なのに4000万円で売却しようとする
理想的な例:適正価格が3000万円程度だから3300万円を目標に売却しようとする
そのためには、所有している不動産の適正価格を自分で調べておくことが重要になります。不動産の適正価格を調べるためには、以下の方法があります。
- レインズ・マーケット・インフォメーションで類似物件の価格を調べる
- 不動産会社に聞く(レインズを使って調べてもらう)
- AI査定で概算相場を調べる
- 簡易査定で査定価格の平均値を調べる
なかでも、一番手間がかからず、ある程度正確な適正価格を調べられるのが「簡易査定」です。
簡易査定とは、web上で所有している不動産の情報を入力することで、その情報をもとに不動産会社が査定金額を提示してくれるサービスのことです。
【当社サービス イエカカクの例】
AI査定よりも正確な査定額がわかり、複数の不動産会社に一括査定できるので利便性だけでなく、実用性も高い方法といえます。
所有している不動産の適正価格をサクッと調べたい方は、試しに活用していただければ幸いです。
不動産のアピールポイントをまとめておく&査定時にしっかり伝える
不動産の売値を高くするためには、不動産会社から「高い査定額」を提示してもらう必要があります。
では、査定額を高くするためにはどうすれば良いのか、その答えは2つあります。
- 不動産の査定でチェックされるポイントを知っておく
- 不動産のアピールポイントをまとめておき、訪問査定時に伝える
今回は、2点目の「不動産のアピールポイントをまとめておき、訪問査定時に伝える」に焦点を当てて、解説したいと思います。※査定時にチェックされるポイントは数多くあるため、別記事で解説しています。
関連記事:マンション査定でチェックすべきポイントと注意点!不動産会社はどこまで見るの?
では、なぜ不動産のアピールポイントをあらかじめまとめておくと、査定が高くなる可能性が高くなるのでしょうか。
理由は大きく分けて2つあります。
- 売却への意思を担当者に伝えることができるため、前向きに査定してもらえる
- 不動産会社が気づかないアピールポイントがあれば加点要素になる
査定時に、不動産の利便性や、買主にとってプラスになる設備や、修繕計画の正確さ等を伝えられると、査定額だけでなく、担当者からの印象も良くすることができます。
担当者との信頼関係を築くことも、マンション売却を成功させるための重要要素の一つですからね。
該当エリアの不動産価格を日々チェックする習慣をつける
不動産価格の変動を日々チェックしておけば、今の価格が過去と比べて高いのか低いのか見当がつくようになります。もちろん、今後の不動産価格を正確に予想することは難しいです。
しかし、不動産価格の動向をチェックすることで「この査定額は低すぎないか?」といった相場観を培うことができます。
不動産価格の変動は国土交通省のデータ等で確認が可能。気になる方はチェックしてみましょう。
引用:不 動 産 価 格 指 国土交通省 令和 6 年 2 月・令和5年第 4 四 半 期 分
近年では、不動産価格は上昇傾向にあるため「欲張らずに高い水準のうちに売っておく」のも戦略のひとつですよ。
可能な限り清掃や設備の修繕を行なっておく!長期修繕計画などもアピール材料に
人生にそう何度もあるわけではない不動産売却。清掃を怠ってしまったり、修理できる箇所を放置してしまったがために、査定額が下がってしまうのは非常に勿体無いです。
可能な範囲で良いので、マンションの査定前には「清掃と修繕」を行なっておきましょう。特に以下の場所はよく見られるポイントなので、入念にチェックしておきたいですね。
- エントランス
- ゴミ捨て場
- 駐輪場
- 玄関
- 水回り(キッチン・洗面台・WC)
- バルコニー
また、マンションの売却を考えている場合には、長期修繕計画と修繕積立金の徴収状況も調べておくと、管理がされているという印象を与えることができます。
不動産売却をスムーズに行うための3つのポイント
不動産を高く売りたい!という願望の次に大きいのが「スムーズに早く売りたい!」だと思います。
スムーズに不動産売却を行うためには3つのポイントを押さえる必要があります。
- 不動産売却の大きな流れを理解しておく
- 不動産売却に必要な書類を用意しておく
- 複数の不動産会社に査定の依頼をする
なかでも、複数の不動産会社に査定依頼をして「信頼できる不動産会社をいち早く見つけること」が、早く売るためにも重要な要素です。
不動産売却の大きな流れを理解しておく
不動産売却の流れは、大きく分けて以下の6つのステップに分けられます。
- 売却準備
- 査定・媒介契約
- 販売活動
- 売買契約
- 決済・引渡し
- 確定申告
それぞれのステップでどんな作業が必要になるか、どんなポイントがあるか「ざっくり」で構いませんので理解しておきましょう。
1. 売却準備
- 売却時期の検討:まず、いつ頃売却したいのかを検討しましょう。ライフプランや資金繰りを考慮し、現実的なスケジュールを立てましょう。
- 売却相場の調査:国土交通省の地価公示やレインズマーケットインフォメーションなどのツールを活用し、類似物件の取引事例を参考に、売却価格の目安を把握しましょう。
- 必要書類の準備:売買契約書や登記簿謄本など、売却に必要な書類をリストアップし、準備を進めましょう。
- 不動産会社選び:複数の不動産会社に相談し、経験や実績、担当者の対応などを比較検討して、自分に合った会社を選びましょう。
2. 査定・媒介契約
- 査定依頼:選んだ不動産会社に査定を依頼し、物件の適正価格を評価してもらいましょう。複数の会社に査定を依頼して比較検討することをおすすめします。
- 媒介契約の締結:査定結果を踏まえ、媒介契約を締結します。媒介契約には、専属専任媒介、専任媒介、一般媒介の3種類があり、それぞれ異なる手数料や活動内容が定められていますので、内容をよく理解した上で選びましょう。
3. 販売活動(不動産会社が担当)
- 物件情報公開:不動産会社が、インターネットやチラシなどを活用して、物件情報を広く公開します。
- 内覧対応:購入希望者からの内覧申し込みを受け、物件の魅力を効果的にアピールします。
- 価格交渉:購入希望者から買付申込を受け、価格や条件について売主と買主の間で交渉します。
4. 売買契約
- 売買契約書の締結:価格や条件が合意したら、売買契約書を締結します。売買契約書には、物件代金や引き渡し時期、支払い方法など、売買に関する重要な事項が記載されています。
- ローン手続き(買主側):買主が住宅ローンを利用する場合は、買主が金融機関でローン手続きを進めます。
5. 決済・引渡し
- 決済:売買代金の支払い and 物件の引き渡しを行います。司法書士立ち会いのもと、安全に取引を進めることが重要です。
- 引渡し:買主へ物件の鍵を渡し、所有権移転の手続きを行います。
6. 確定申告
譲渡所得の申告:不動産売却によって譲渡所得が発生した場合は、翌年の確定申告で申告する必要があります。
関連記事:住宅売却時にかかる税金は6種類!税額の計算例や控除の申請方法もあわせて解説
ただし、上記はあくまで一般的な流れであり、個々の案件によって具体的な手順や必要な書類などが異なる場合があります。
不動産売却に必要な書類を用意しておく
不動産売却には、想像よりも多い書類が必要になります。直前になって「この書類がない!」と焦らないためにも、必要書類と取得方法を確認しておきましょう。
種類 | 必要書類 | 取得方法 |
---|---|---|
必須書類 | 土地・建物登記済証(権利証)または登記識別情報 | 法務局 |
実印 | 本人 | |
印鑑証明書 | 市区町村役場 | |
固定資産税・都市計画税納税通知書 | 市区町村役場 | |
住民票 | 市区町村役場 | |
その他 | 物件の間取り図・パンフレット | 売主または不動産会社 |
建築確認通知書・検査済証 | 市区町村役場 | |
測量図・建物図面・建築協定書など | 市区町村役場、土地家屋調査士 | |
耐震診断報告書、アスベスト使用調査報告書 | 専門業者 | |
付帯設備表および告知書 | 売主 | |
銀行口座書類 | 銀行 | |
抵当権等抹消書類 | 金融機関 |
複数の不動産会社に査定の依頼をする
スムーズに不動産を売却するためには、いち早く「信頼できる不動産会社を見つけること」も必要になります。そのため使えるのが「一括査定サービス」です。
一括査定サービスでは、web上で入力した物件情報をもとに、複数の不動産会社に「まとめて」査定を依頼することができます。
入力自体も数分あれば完了するので、これから不動産の売却を考えている人は一度活用してみましょう。
不動産を高く売りたいならやってはいけないこと3選
不動産を高く売りたいのであれば、知っておきたい「やってはいけないこと」も存在します。
知らないうちにNG行動をしてしまうと、希望通りの価格で売れなかったり、そもそも成約すらされない可能性があります
- 査定をひとつの不動産会社でしか行わない
- 早く売りたい気持ちを優先して適正価格より格安で売りに出してしまう
- 採算を考えずにリフォームや清掃・修理業者の利用をしてしまう
それぞれ、なぜやってはいけないのか、どうすれば良いのか解説します。
査定をひとつの不動産会社でしか行わない
不動産の査定は必ず「複数社」に依頼しましょう。ひとつの不動産会社のみに依頼してしまうと、その価格が適正価格なのか、安すぎるのか/高すぎるのかが判断しづらくなってしまいます。
必ず、複数の不動産会社に査定を依頼して「適正価格」を理解したうえで、売却を進めるようにしましょう。
繰り返しになりますが、複数社に依頼することで「この人なら実績も多いし信頼できる!」と思える、担当者と巡り会える可能性も高くなります。
早く売りたい気持ちを優先して適正価格より格安で売りに出してしまう
早く売りたい気持ちはわかりますが、適正価格と比較して「格安での売り出し」は可能な限りしないようにしましょう。
その理由は大きく分けて3つあります。
- 後悔する可能性が高い
- 買い叩きのターゲットになりやすい
- 売却活動が長引く可能性がある
1. 後悔する可能性が高い
焦って格安で売り出すと、後からもっと高く売れたのではないか、と後悔する可能性があります。
もちろん、早く売って利益を得たい、売れるか売れないかの間から抜け出したいという気持ちも分かります。しかし、それで後悔が残る不動産売却になってしまったら本末転倒です。
こうした後悔を避けるためにも、担当者が決まったら「売り出す価格はいくらが良いか」を綿密に相談することをおすすめします。
2. 買い叩きのターゲットになる
最初から低い価格で売り出すと、買い手からさらに値下げ交渉を受けやすくなる傾向にあります。
特に、競合物件が少ない場合や、市場が低迷している場合などは、強気の価格設定が難しい状況でも、最低限の利益を確保するために「適正価格を維持すること」が重要です。
3. 売却活動が長引く可能性がある
格安すぎる価格は、かえって買い手が敬遠してしまう可能性があります。
「安すぎるってことは何か裏があるんじゃないか、瑕疵があるんじゃないか」という邪推をされてしまうのは非常に勿体無いですよね。
適正価格よりも低い価格設定は、売却活動が長引き、かえって時間とお金の無駄になるケースもあるので注意しましょう。
採算を考えずにリフォームや清掃・修理業者の利用をしてしまう
「高く売るためには、不動産(戸建やマンション)を綺麗に便利にした方が良い!」と思い、リフォームや大規模な清掃や修繕を行おうと考えている売主もいらっしゃるかもしれません。
しかし、不動産売却において「リフォームや大規模修繕」は慎重に行う必要があります。その理由は「採算が取れない可能性が高いから」です。
特に、建物全体のリフォームなどは費用が大きくなるものの、売却価格には転嫁しづらいため、リフォーム損になってしまうリスクがあることは覚えておきましょう。
損してしまう例
- リフォーム費用:500万円
- 売却価格に上乗せできた金額:300万円
- 差し引き:▲200万円
もし、リフォームや大規模修繕等を考えている場合は、一度不動産会社の担当者と相談することを強くおすすめします。
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今回は、不動産を高く売るためのポイント、そして高く売るためにしてはいけないNG行動を解説してきました。
ただ、できるだけ面倒な作業は省きたいのが本音ですよね。特に「複数査定したほうが良いと言われてもどうしたらいいかわからない!」という方もいらっしゃると思います。
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