「最近マンション価格が高騰しているって聞くし、マンション売却をしてみようかな」
「でもマンション価格の査定って何に注意したらいいのだろうか?」
こうした考え、悩みを持っている人向けに、この記事では「マンション査定の注意点」をわかりやすく解説します。
- マンションの査定額を下げないための注意点
- マンション売却を依頼する不動産会社の見極め方
- マンション査定ではどこを重点的に見られているのか
- マンション売却の一連の流れ
マンション査定の注意点!事前準備から査定時までフェーズごとに解説
マンション査定の注意点は、査定の段階ごとに異なります。どの段階で何を注意すれば良いか分かりやすいように、今回は以下の4つの段階に分けて解説をします。
- マンション査定を受ける「前」の注意点
- マンション査定を依頼する「不動産会社選び」における注意点
- 「マンション査定時」における注意点
- 「マンション査定後」における注意点
特に、マンション査定を依頼する不動産会社選びは「なんとなく」で済ませてしまうと後悔の原因になってしまいます。それでは各段階の注意点を確認していきましょう。
マンション査定を受ける前の注意点
マンション査定を受ける前に注意すべきポイントは以下の4点です
- 部屋や共有部の清掃はできる限り行なっておく
- 修繕が必要な設備・場所を把握しておく(故障・破損箇所)
- ヒアリングに備えてマンションの利便性やアピールポイントをまとめておく
- マンションの大まかな相場を簡易査定などで把握しておく
対応するのに時間がかかるものもあるため、マンションの売却を考えているのであればこれらの事前準備は「早め」に行っておくことをおすすめします。
部屋や共有部の清掃はできる限り行なっておく
マンションの査定においても「マンションの第一印象」は非常に重要です。できるだけ綺麗に清掃しておくことで「管理が行き届いている物件なんだな」という印象を不動産会社にアピールすることができます。
ここで注意したいのは、部屋の内装(玄関・壁紙・水回りなど)だけを綺麗にすればよいというわけではない点です。
むしろ、部屋以外の「共有部(廊下・エントランス・ゴミ捨て場・駐輪場など)」が綺麗かどうかが非常に重要。
- 部屋の内装
- 水回り
- 換気扇
- エントランス
- 廊下(排水溝周辺など)
- ゴミ捨て場
1人で清掃できる範囲には限界があると思いますので、頑固な汚れが目立つところや洗剤では落ちなかった部分に関しては、清掃会社に依頼しておくのも一つの手です。
ただし、清掃業者へのコストが嵩んで売却益が少なくなってしまうと本末転倒です。ですから、「汚れが気にならない程度までできる限り清掃する」と覚えておきましょう。
修繕が必要な設備・場所を把握しておく(故障・破損箇所)
築年数が経っているマンションでは、どうしても経年劣化等で「故障や破損」が起きている場合があります。
マンションの査定時に「故障・破損箇所」があると査定にマイナスになってしまう可能性が高いため、修繕しておく/修繕予定を立てておくことをおすすめします。
- 自動ドア
- オートロック機能
- 郵便受け
- 自動湯沸かし器
- 監視カメラ
- 宅配ボックス
上記のような、正常に動いていれば「査定のプラスになる材料」は特に、ちゃんと動くかどうか確認しておきたいですね。
もし、故障が見つかった場合には修繕積立金から修理費用を出して修理しておくか「いついつまでに修理完了します」と言える状態にしておきましょう。
ヒアリングに備えてマンションの利便性やアピールポイントをまとめておく
「査定するのは不動産のプロなんだから全ておまかせでよいのでは?」と考えている人も多いかもしれません。
しかし、マンションの査定額を上げるために物件の良さを伝えるのは「売主」の役割です。
- 周辺施設(コンビニ・スーパードラッグストア)
- 駅から徒歩何分か
- 利用できるバス停
- 近くに学校や学習塾はあるか
- 緊急時のサポート体制
- セキュリティ対策
などの、あなたの物件の「強み」はあらかじめ、まとめておきましょう。
もちろん、査定がスムーズに行われるというメリットもありますが、それ以上に「この人は本気でマンション売却を考えているんだな」という印象を不動産会社に伝えることができます。
マンションの大まかな相場を簡易査定などで把握しておく
自分が所有しているマンションの相場を知らずに訪問査定を受けるのは少々リスキーです。相場がわからなければ査定額が「高いのか、低いのか、適正なのか」の判断ができません。
マンション売却で重要なのは「適正な価格で売りに出すこと」です。ですから、マンション査定を申し込む前に「簡易査定サービス」を活用して、相場感を知っておくことをおすすめします。
当サイトでは、最大6社に査定依頼が出せる「一括査定サービス」を提供しているので、もし「まだ査定額がわからない」という人はチェックしてみましょう。
マンション査定を依頼する不動産会社選びにおける注意点
マンション査定の依頼をする際にも注意すべきポイントがあります。具体的なポイントは以下の3点。
- 簡易査定の場合でも信頼できる会社サービスを利用する
- 複数の不動産会社に査定を依頼する
- 販売実績の豊富さや口コミを確認する
不動産会社を選ぶということは、あなたの大切なマンションを任せるということと同義です。だからこそ「どんなポイントを押さえて選べば良いのか」をしっかりと知っておきましょう。
簡易査定の場合でも信頼できる会社サービスを利用する
簡易査定(オンライン完結するもの)だとしても、信頼できるサービスを選ぶようにしましょう。信頼できるかの判断基準は主に以下の通り。
- 公式ホームページがあり、更新もされている
- 所在地・資本金・代表の名前・設立年月日が記載されている
- 個人プライバシーポリシーがしっかりと規定されている
- Google等の検索エンジンで検索した際、検索結果にHPが表示される
このうち、どれかが欠けていると悪徳業者の可能性も否定できなくなります。特に、不動産の査定は「個人情報」を入力することになります。悪用されるリスクをなくすためにも「信頼できる査定サービス」を利用するようにしましょう。
複数の不動産会社に査定を依頼する
査定依頼をする不動産会社を1社だけにしてしまうと、その査定額が適正価格なのかを判断することが難しくなってしまいます。
だからこそ、査定は複数の不動産会社に依頼するようにしましょう。そうすることで以下のことがわかるようになります。
- マンションの適正価格
- 自分に合う担当者/合わない担当者
- 査定時に見られているポイント
適正価格も重要ですが、担当者と合うかどうかも非常に重要なポイントです。また、訪問査定※を複数回行うことで「どこを見られているか」がわかるようになります。
1社目の査定のときに「あのときここを見られていたけど掃除できていなかったな」という反省点を活かせるのも複数の不動産会社に査定を申し込むメリットです。
※訪問査定とは実際に不動産会社の査定員が建物を内見しにくる形式の査定のことをさします。
販売実績の豊富さや口コミを確認する
査定を依頼する不動産会社の「販売実績や口コミ」も必ず確認しておきたいポイントです。
たとえ査定額が高くても「売る能力が低い」不動産会社では、売却まで時間がかかったり、売れ残ってしまうリスクを負うことになってしまいます。
最近では、ネット上での口コミ検索もしやすくなっているため、依頼を考えている不動産会社のHPを見たり、実際に電話で「こういう物件の販売実績はありますか?」と質問してみると良いでしょう。
自分で不動産会社を選ぶのは面倒という方は、当社が提供している一括査定サービスがありますので、こちらを活用して、販売を任せる不動産会社選びをするのもおすすめです。
マンション査定時に注意すべきポイント3点
マンション査定時に注意すべきポイントは以下の3点です。
- 不動産会社のヒアリングには正直に答える(瑕疵の有無を含む)
- 査定1社目ですぐに決めない・相見積もりをする旨を伝える
- 不動産会社・担当者が信頼できるかどうか見極める
査定時の注意点を知っているのと、知らないのとでは「査定額」にも差が出る可能性があります。しっかりポイントを押さえて査定に臨みましょう。
不動産会社のヒアリングには正直に答える(瑕疵の有無を含む)
不動産会社から売却希望の理由や希望売却価格などを聞かれた際には、正直に答えることが大切です。
査定時にはさまざまなことが聞かれますが、特に以下の質問には正直に答えましょう。
- 売却理由:離婚、転勤、買い替えなど、具体的な理由
- 希望売却価格:根拠となる情報(簡易査定の結果など)。例:近隣で類似物件がいくらで売れたかなど
- 瑕疵の有無:設備故障や雨漏り、シロアリ被害等があるか。また、修繕の計画があれば併せて伝える
- アピール材料:所有者目線での物件の魅力。近くに〇〇があるため、ファミリー層には好印象だと思う。といったようにプラスの要素も伝える
正直に情報を伝えることで、不動産会社はより的確な査定を行うことができますし、信頼関係を築くことができます。
マンションの売却は簡単な作業ではありません。だからこそ、ヒアリングに正直に答えて「適正価格」を知り、不動産会社と協力して売却活動を行うことが成功への近道です。
査定1社目ですぐに決めない・相見積もりをする旨を伝える
査定依頼を初めてした不動産会社で、すぐに売却を決めないよう注意しましょう。複数の不動産会社に査定依頼をして、相見積もりを取ることで、より良い条件で売却できる可能性が高くなります。
最初に「複数の不動産会社に査定依頼をしているので、回答は少しお時間いただけると嬉しいです」と伝えておくとスムーズですし、不動産会社側も「より良い条件を出さなければ」と思うため、一石二鳥です。
また、相見積もりを取る際には、各社の査定額だけでなく、サービス内容や担当者の対応なども比較検討しましょう。
複数の不動産会社への査定依頼は「一括査定の活用」が便利です。
不動産会社・担当者が信頼できるかどうか見極める
マンション査定は、不動産会社との信頼関係が築けなければ成功しません。査定依頼をする前に、以下の点に注意して、信頼できる不動産会社・担当者を選ぶようにしましょう。
- 実績:過去の取引実績や顧客満足度などを確認
- 対応:丁寧で誠実な対応をしてくれるかどうか確認
- 説明:分かりやすく丁寧な説明をしてくれるかどうか確認
- 熱意:主観要素ではあるが、物件売却に熱意を持って取り組んでくれるかどうかを確認
これらのポイントを参考に、積極的に情報収集を行い、慎重に「どの不動産会社で売却するか」を判断することで、マンション査定を成功させ、希望通りの価格で売却できる可能性が高くなります。
ただし、こちらが見極める側だからといって、上から目線になったり横柄な態度を取ることは絶対にやめましょう。
マンションの査定後にチェックすべきポイント
マンション査定を受けた後は、査定金額だけでなく、査定結果に基づいた今後の売却活動についても確認することが重要です。
そこで、マンション査定後にチェックすべき3つのポイントについて説明します。
- 査定金額の根拠を詳しく納得いくまで聞く
- 不動産会社の販売戦略を聞く
- 似た物件がどのようなかたちで、どれくらいの期間で売れたか聞く
マンション査定でありがちなのが「なんとなく質問するのは気まずいから」といって、疑問点を残したまま契約を進めてしまうケースです。
あなたの大切なマンションを売りに出す以上、疑問点が無くなるまで質問や相談をすることが重要です。
査定金額の根拠を詳しく納得いくまで聞く
不動産会社から提示された査定金額は、根拠に基づいて算出されています。査定後に必ず査定金額の根拠を詳しく説明してもらい、納得いくまで質問しましょう。
説明内容には、以下の点が含まれていることを確認しましょう。
- 類似物件の取引事例:近隣で類似の条件の物件がいくらで売買されたか
- 市場動向:最近のマンション市場の動向
- 物件の状態:建物の状態、設備の状態、周辺環境など
- その他:修繕履歴、瑕疵の有無など
査定金額の根拠を理解することで、妥当な査定額かどうかを判断することができます。また、気になるポイントがあれば我慢せず、質問することが大切です。
モヤモヤを残したまま、マンションの売却活動を行うと精神面でも良くありません。ですから「納得いくまで」気になるポイントは聞くようにしましょう。
不動産会社の販売戦略を聞く
不動産会社は、査定結果に基づいて、具体的な販売戦略を提案してくれます。販売戦略では、以下の5点が特に重要になるため、しっかりと確認しておきましょう。
- 販売時期:いつ頃売却活動を開始するか
- 販売方法:一般公開、入札、競売など
- 媒介活動:インターネットへの掲載、チラシの作成、顧客へのアプローチなど
- 広告活動:広告媒体の選定、広告費の予算など
- 価格設定:希望売却価格と照らし合わせた価格設定
もし、販売戦略について疑問点があれば遠慮なく質問しましょう。可能であれば、似たような販売戦略で売れた事例はありますか?と質問できると良いですね。
逆に、販売戦略が不明確な不動産会社には依頼をしない(契約しない)よう気をつけましょう。
似た物件がどのようなかたちで、どれくらいの期間で売れたか聞く
似た物件がどのような条件で、どれくらいの期間で売却されたかという情報は、自身の物件の売却計画を考える上で非常に役立ちます。
具体的には、以下の4点について聞いてみましょう。
- 類似物件の条件:間取り、築年数、広さ、階数、設備など
- 類似物件の販売価格:成約価格、当初の希望売却価格など
- 類似物件の販売期間:売却活動開始から成約までの期間
- 類似物件の販売方法:一般公開、入札、競売など
例えば、あなたが「高くというより早く売りたい」と考えているのであれば、売却までの期間が短かった物件を参考に販売戦略を立ててほしいといった要望もできます。
逆に「期間ではなく値段重視」であれば、一番高く売れた例を参考に不動産会社に方針を依頼することもできますよね。
類似物件の事例を聞くことはこうしたメリットがあるため、忘れずに行いたいポイントのひとつです。
マンション査定前に確認しておきたいポイント|どこまで見られるか知っておけば不安も軽減!
マンション査定前に確認しておきたいのが「どんなところを不動産会社がチェックしているか」ですよね。
不動産の査定では主に以下のポイントをチェックしています。
分類 | チェック項目 | 詳細 |
---|---|---|
建物に関するポイント | 立地条件 | 周辺施設、駅までの距離など |
築年数 | 築年数に対して建物の状態が良いか悪いか | |
耐震性能 | 旧耐震法基準か新耐震基準か | |
部屋の床面積・間取り | どんな層にマッチした間取りか・生活導線は考えられているか | |
防音性 | 隣の部屋や周辺の音の聞こえ方・建物の構造 | |
日当たり・風通しの良さ | 窓のある方角、個数等 | |
内装・設備 | 故障はないか、セールスポイントになる設備はあるか | |
管理に対するポイント | 大規模修繕の履歴 | 修繕がきちんとなされているか、修繕計画はあるか |
管理体制 | 管理人の常駐や緊急サポート先など | |
セキュリティ面 | 監視カメラの個数・角度・オートロックの有無 | |
駐車場の有無 | – | |
売主・施工会社はどこか | ブランド価値やネームバリューがある施工主かどうか |
詳しくは「マンション査定でチェックすべきポイントと注意点!不動産会社はどこまで見るの?」で解説しています。
マンション査定から売却までの流れ|一括査定のあとに訪問査定をするのがおすすめ!
最後に、マンションの査定から売却までの流れをざっくりと理解しておきましょう。初めてマンション売却を考えている人におすすめの手順を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
- 一括査定サービスを使って自分のマンション相場を大まかに知っておく
- できる限りの清掃・修繕を行う
- 複数の不動産会社に訪問査定の依頼をする
- 査定結果に対して疑問があれば質問をする
- 信頼感・実績・販売戦略が優れていると思った不動産会社と契約
- 売却活動を行う
- 買主が見つかったら契約・必要書類の受け渡しを行う
- 売却金額に応じて確定申告をして完了!
ポイントは「一括査定をしてから訪問査定を依頼する点」です。一括査定をすることで、大体自分のマンションがどれくらいの価値があるのか、どれくらいで売れそうなのかを知ることができます。
その上で、不動産会社に査定をしてもらえれば「安すぎる・高すぎる査定額」を提示してきた不動産会社には頼まないなどの「リスクヘッジ」ができますからね。
確定申告や税金周りに関しては、「住宅売却時にかかる税金は6種類!税額の計算例や控除の申請方法もあわせて解説」で解説しています。
マンション売却の第一歩!簡易査定ならイエカカクにおまかせください
納得のいくマンション売却をするためには「自分のマンションの適正価格を知ること」、そして「信頼できる不動産会社に依頼すること」が非常に重要です。
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マンション売却を考えている人は、その第一歩として、自分のマンション価値を調べてみましょう。